June 14, 2006

今日の通勤CD(チャイコフスキー・Pf協1ほか)

チャイコフスキー・ピアノ協奏曲1番,ピアノソナタ/ギレリス(pf)/ムラヴィンスキー/レニングラードフィル(RUSSIAN DISC RDCD-11170)
今日の通勤CD
エキストラで出演する淡交フィルの曲目なので聴く。我が家にはおそらくこの盤しかないと思うが,音質はとても悪い。
チャイコフスキーのどうしようもない思いが凝縮されたような曲だから,まあわかりやすいような気がするが,実際は若い弟子(男)へのどうしようもない思いらしいので,私のようなノーマルな人間には本当にはわからないのかもしれない。
ムラヴィンスキーの演奏だからだろうが,あまり「コテコテ」という感じでないのがいい。

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May 11, 2006

今日の通勤CD(モーツァルト・リンツ,ブラームス・Sym.2)

モーツァルト・交響曲36番「リンツ」,ブラームス・交響曲2番/クライバー/ウィーンフィル(Memories Excellence ME 1003/4)
今日の通勤CD
私とはかなり縁遠いCD。今日もステレオの近くに置いてあったのをつかんで持って出る。
kaorina。が弥生でリンツを練習しているので,我が家では最近リンツがよく流れている。私はどうもモーツァルトが合わないので,聴いていてもあまり面白いと思わないのだが,4楽章の第2主題だけは好きだ。こういうところを聴くとモーツァルトの本質が見えるような気がするが,ほとんどの曲は表面的なものに感じてしまう。まるで本音を隠して建前で生きているような,そんな空々しさを感じるからかもしれないし,なんだかキレイすぎる。
クライバーの演奏は,映像を見たせいかもしれないが実に流麗だ。映像で見るクライバーの表情と所作がそのまま音楽になっているように感じる。これはウィーンフィルの美質をほぼ100%引き出しているということでもあるだろう。
ブラームスのほうも4つの交響曲の中ではもっともクライバーに似合う曲だろう(と個人的に思う)。ブラームスらしい粘着質なところが少なく,終始前向きな感情を持っているような,そんな曲をそんなイメージで演奏している感じだ。

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May 08, 2006

今日の通勤CD(ドヴォルザーク,エルガー,チャイコフスキー・弦楽セレナーデ)

ドヴォルザーク,エルガー,チャイコフスキー・弦楽セレナーデ/オルフェウス室内管(DG 429 488-2)
今日の通勤CD
今度の市原フィル室内楽大会(6/10)でドヴォルザークの弦楽セレナーデ(1,2楽章)を弾くことになったので選択。ただ心配なのは,どういうわけか知らない間にヴィオラ担当になっていたこと(笑)。大丈夫なんだろうか?
このCDは大学オケに入った頃,周囲が「弦セレ,弦セレ」言っているので,どういうものかと思って買ったもの。なにしろそれ以前はバロックと古典ばかり聴いていたので,このへんの時代(とジャンル)の曲には縁遠かったのだ。これまでに収録曲のエルガー,チャイコフスキーは弾いたことがあるが,ドヴォルザークを弾くのは初めて。まさかすべて演奏することになるとは思わなかった。
演奏はオルフェウスだけに安心して聴いていられる。まっとうに演奏して曲の姿を現したというところか。こういう演奏ができたら言うことないんだろうが,できないからあれこれこねくり回したくなるんだよな。このへんの葛藤は常につきまとうものだ。

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May 01, 2006

今日の通勤CD(ヘンデル・水上の音楽)

ヘンデル・水上の音楽/ピノック/イングリッシュ・コンサート(ARCHIV 410 525-2)
今日の通勤CD

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April 13, 2006

今日の通勤CD(ブルックナー・Sym.8)

ブルックナー・交響曲8番/ケーゲル/ライプツィヒ放送響(ODE ODCL1020)
今日の通勤CD
クラシカジャパンで見たブーレーズの演奏が物足りなかったので選択。とても冷静であっさりしている雰囲気がいまいちだったのだ。あれではとても「神が降りて」こない。
で,この演奏はかなりいいのだが,もっと凄まじいのがいいなぁ,と思ってしまった。たとえば終楽章コーダの直前は「わけがわからなくなったみたいになって崩壊する」という感じがほしいのだが,さすがにそこまではやっていない。探せばそういう演奏もあるのかもしれないが,残念ながら我が家にはなかった。kaorina。が買っていたクナの盤も聴いてみたがそんなことにはなっていなかったし。まあ,求めるものがおかしいのかもしれないが。

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April 10, 2006

今日の通勤CD(ヘンデル・メサイア)

ヘンデル・メサイア/鈴木/バッハ・コレギウム・ジャパン(BIS CD-891/892)
今日の通勤CD
なんとなく幸せな感じの曲を聴きたいと思って選択。
第二部ではキリストの受難を扱っているが,バッハの受難曲とはまったく趣が違う。テキストによるものでもあるだろうが,同じテーマに沿っていても作曲者の立場の違いというのがこれほど大きく影響するというのがおもしろいところだ。アリアなどももちろん,合唱曲でも悲痛な雰囲気のものは少ない。バッハの受難曲は全体に渋く影を帯びている曲がほとんどなのとは大きな違いだ。全体では特に合唱曲に,ハレルヤ・コーラスやアーメン・コーラスに代表されるような,きらびやかな祝祭的な曲が多いのが大きい。
演奏はリズムを際だたせた,軽い,澄んだ音づくりで,初期BCJの特徴的なものだと思う。ちょっと軽すぎな感もあるが,私はこういう響きがとても好きだ。ヘンデルの曲にはより適しているようにも思える。
歌唱が英語なので,よく聴く単語を耳にするとなんとなく不思議な感じがしてしまうのは,外国語コンプレックスの象徴だな,と苦笑してしまう。

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April 07, 2006

今日の通勤CD(エルガー・Sym.2)

エルガー・交響曲2番/ハンドリー/ロンドンフィル(EMI CD-CFP 4544)
今日の通勤CD
たまにはフルオーケストラの曲を聴いてみようと思って選択。ところが聴いてみたら,この曲はあまり適していなかったようだ。どことなく影のある曲調が,心にも影を落とすようなのだ。聴いていたらなんとなく心が弱ってしまった気がした。今後は気をつけることにしよう。

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December 05, 2005

今日の通勤CD(バルトーク・Pf協1,2,3)

バルトーク・ピアノ協奏曲1,2,3番/アンダ(pf)/フリッチャイ/ベルリン放響(DG POCG-3608)
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突如「バルトーク!」と思って選択。
この演奏でのアンダのピアノは強烈なエネルギーを持って訴えかけてくる。それは民族の血が共有する思念の為せる業かもしれない。例えば速い楽章での強靱さ,遅い楽章での重量感,そんな音が作曲者の意志の実現としての音楽を具現化しているのだろう。
よく見たら以前に一度記事にしていた(こちら)。秋から冬にかけて聴きたくなるのかも。

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July 08, 2005

今日の通勤CD(特撮・綿いっぱいの愛を!)

綿いっぱいの愛を!/特撮(PRHYTHM PWCP-1018)
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一年近く「今日の通勤CD」をやっているが,クラシカルでないのは初登場。
ご存じない方が多いと思うので解説しておくと,「特撮」は大槻ケンヂ(Vocal),NARASAKI(Guiter),三柴理(Keyboard&Piano),ARIMATSU(Drums)によるロックバンド。2000年の結成時は「パンクチーム」を名乗っていたが,途中からロックバンドになった。この「綿いっぱいの愛を!」は,6/28発売のニューアルバム。某所から情報を得て,限定のサイン入りCDジャケットもまんまと手に入れた。
このアルバムでは妙にたくさん「愛」という言葉が使われている。以前「UGS(Under Ground Searchlie)」というオーケンのソロ・プロジェクトで「"愛"という言葉が入っていると曲が売れるらしいから,たくさん入れてみた」という理由で,ほぼ騒音の音楽のバックでただひたすら「愛している」とささやく「不必要にヒラヒラのついた服」という歌があった。それを意識しているのかどうだかは知らないが,筋少の頃から愛だの恋だのいう歌とは無縁だと思っていたオーケンも,最近は臆面もなく「愛」と言えるようになったということか。そうはいっても世にあふれているケツの穴がむずがゆくなるようなのではなく,かなりねじ曲がっていると思うし,そこがいいのだ。
今回のアルバムで印象深いところを。
・「地獄があふれて僕らが歩く」冒頭エディーのピアノソロ。
・「綿いっぱいの愛を!」:「起きちゃったもう一回する?」どうにもいい。言われてみたい。
・「オーケン湘南物語」:「X-JAPAN…………億千万…」しばらく頭にこびりつきそうだ。
・「さらばマトリョーシカ」:最後の歌詞「ダスヴィダーニャ!」いいですねぇ。

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June 15, 2005

今日の通勤CD(グレツキ・Sym.3)

グレツキ・交響曲3番/アップショウ(sop)/ジンマン/ロンドン・シンフォニエッタ(Elektra Nonesuch 7559-79282-2)
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弥生メンバーから借りたままになっているもの。「悲歌のシンフォニー」。ずいぶん話題になったCDらしいが,話題盤にあまり縁がないので,借りでもしないと聴かないのだ。
1楽章が開始するとずっと同種の旋律(カノンらしい)が続くが,なるほど「癒し」というのはうなずける。ベースは15世紀の哀歌らしいが,ある種映画音楽のような雰囲気の音の重なりは心を刺激せず,徐々に色を変えながら乱れた心の澱を深く沈殿させる効果を持つように思う。中間部にソプラノが入るが,歌唱がちょっと薄い感じ。ほかの盤を聴いたことがないのでわからないが,もう少し厚みのある声のほうが似合う気がする。歌が最高に盛り上がるとまた元の旋律に戻り,徐々に沈静化する。楽章の形をほぼ対称にしたということか。
2楽章はこれまた映画音楽風に始まる。まもなくソプラノを伴って現れる聖歌風の旋律の一部はチャイコフスキー第5の2楽章冒頭に酷似している。ということは,やはり聖歌を意識したものなのだろうと推測するが,私は勉強不足なのでよくわからないのだ。後半は冒頭の旋律がソプラノを伴って現れ,今度はこの雰囲気を保ちつつ進む。最初のほうは1楽章と同様厚めの声が欲しい気がするが,こちらはこの多少薄めの声が似合っているように思う。
3楽章は終始漂泊するような弦楽器の伴奏に乗せてソプラノが歌う。こちらのベースは民謡らしいが,最初の旋律と中間部の旋律が若干雰囲気を異にする。最初は祈りというイメージ,中間部は多少光が射した感じ。最後はまた最初の旋律に戻り,弦楽器が動きを緩慢にして漂着するように曲を閉じる。

心が弱っているときはこういうのが良いだろうと思ってkaorina。に勧めてみたところ,気に入ったらしい。同じような精神状態の人は聴いてみるのもいいかも。

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