今日の通勤CD(バッハ・ヨハネ受難曲)
バッハ・ヨハネ受難曲/クイケン/ラ・プティット・バンド(deutsche harmonia mundi GD77041)
来年度のBCJ定期の案内が来て,受難節コンサートはヨハネだということで聴く。普段あまり聞かないし,演奏もしたことがないのでマタイに比べて馴染んでいないのだ。
ヨハネもすばらしい曲なのに,マタイに比べると影が薄い気がする。どちらも聖書の受難に関する記述を元に人間の弱さを露わにする内容だが,マタイはより深く心理的な面に寄り添った音楽であるのに対し,ヨハネは情景的な面に注目しているように感じる。そんなように聴くものへのメッセージの発信方法が違うように思うのだ。受難の物語全体を感じやすくなっているヨハネと,受難の意味を洞察するマタイ,といった感じで。だからマタイは暗く内省的な音楽が多く,ヨハネは比較的そういう曲の割合が少ないのではないか,と思った。
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