今日の通勤CD(ヘンデル・メサイア)
ヘンデル・メサイア/鈴木/バッハ・コレギウム・ジャパン(BIS CD-891/892)

なんとなく幸せな感じの曲を聴きたいと思って選択。
第二部ではキリストの受難を扱っているが,バッハの受難曲とはまったく趣が違う。テキストによるものでもあるだろうが,同じテーマに沿っていても作曲者の立場の違いというのがこれほど大きく影響するというのがおもしろいところだ。アリアなどももちろん,合唱曲でも悲痛な雰囲気のものは少ない。バッハの受難曲は全体に渋く影を帯びている曲がほとんどなのとは大きな違いだ。全体では特に合唱曲に,ハレルヤ・コーラスやアーメン・コーラスに代表されるような,きらびやかな祝祭的な曲が多いのが大きい。
演奏はリズムを際だたせた,軽い,澄んだ音づくりで,初期BCJの特徴的なものだと思う。ちょっと軽すぎな感もあるが,私はこういう響きがとても好きだ。ヘンデルの曲にはより適しているようにも思える。
歌唱が英語なので,よく聴く単語を耳にするとなんとなく不思議な感じがしてしまうのは,外国語コンプレックスの象徴だな,と苦笑してしまう。
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