今日の通勤CD(バッハ・BWV24ほか)
バッハ・カンタータ24,39,129番/リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団(ARCHIV POCA-2038)
129番はバッハの三位一体節用カンタータ最後のもの。アリアが三つ,トランペットが三本,と三位一体を象徴する仕掛けが施され,レチタティーヴォが一曲もない珍しい形式だ。器楽編成の違いが三位それぞれの印象を明確にしている。テキストはすべて三位一体節コラールが用いられ,第1曲の合唱(器楽はトランペット入り)が父なる神を,第2曲のバスのアリア(器楽は通奏低音のみ)が神の子イエスを,第3曲のソプラノのアリア(器楽はフルート,ヴァイオリン,通奏低音)が聖霊を賛美し,第4曲のアルトのアリア(器楽はオーボエ・ダモーレと通奏低音)と終曲の合唱が三位一体を賛美する。それぞれ印象深いアリアと,華やかな合唱が魅力的だ。
39番の冒頭合唱はしっとりとした雰囲気で始まり,最後はフーガで締めくくる長大なもの。3曲並ぶアリアも印象的だ。
24番は衝撃的な合唱を中心に,前後にレチタティーボとアリアが置かれた珍しい構成。第1曲のアルトのアリアは器楽による前奏が大好きだ。弦楽器の深い響きが「飾りない心」の勧めを表しているのだろう。終曲のコラールは「神信頼の人生論コラール」というのの第一節らしい。「人生論」とはまたすごいテーマだ。そんなものがあるんだ,と感心してしまった。
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