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February 17, 2005

今日の通勤CD(ベートーヴェン・SQ.15)

ベートーヴェン・弦楽四重奏曲15番/古典四重奏団(ewe ewcc-0015)
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3楽章が聴きたくなって選択。冒頭に「リディア旋法による,病気から回復した者の神に対する聖なる感謝の歌」と記されている,このモルト・アダージョの超然とした音楽を聴いて現実逃避したかったのかもしれない。途中「新しい力を感じつつ」の部分でがらっと雰囲気が変わるが,これだって人間の思考の及ぶ範囲を超えているように思う。世間と隔絶された人の精神世界はやはり常人の及ばない域に達しているということか。遅めのテンポの演奏もこの重厚な響きを存分に伝えていて非常にすばらしい。

『なにもさせずにほったらかしておくパートなど,ここではありえない。たとえ強引にであっても,声を発させること。言葉として語らしめることこそが,弦楽四重奏のエクリテュール(フランス語で書体,文体のこと)としてあるのだ。そしてその強引さこそが,「沈黙は金」であるような発想をうちくだく,語り切れぬところまで語る,のだし,そうでなくてはならぬのだ。言葉で語りきれぬところにきたら,沈黙を守らねばならないと書き記したヴィトゲンシュタインのテーゼを参照するなら,ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は,最終楽章のエンド・ポイントにおいて,初めて語り切れぬことが立ち上がる。言葉はそこにおいて,聴き手にむけて,沈黙のなかで,沈黙を媒介にして,委ねられる。(小沼純一)』ということが解説に書かれている。語りきること,語りきれないこと,沈黙と言葉。演奏する際には聴き手に何かを伝えたいと思ってやっているが,自分は語りきっているだろうか。語りきれないと思っていることをまだまだ語れるのではないだろうか。そのために人生経験も演奏技術も増さなければ,と思った。

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